新婚夫婦が知っておきたいお金のはなし

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知って安心!出産にかかる費用と公的支援

子どもを授かり嬉しい反面、初めての出産で分からないことも多い中で、目先の出産費用が足りるか心配される方もいらっしゃると思います。

 

今回は、出産にかかる費用ともらえるお金を確認します。

 

正常分娩の場合は約51万円

 

出産は病気ではないため、健康保険は使用できません。そのため、入院料や分娩料などは全額自己負担となります。国民健康保険中央会の出産費用の統計(平成28年度)によると、正常分娩にかかる出産費用の全国平均は約51万円、都道府県別では、東京都が一番高くて約62万円、次に高いのが神奈川県の56万円となっています。

 

なお、正常分娩ではなく、帝王切開などの手術や処置が必要な場合は、健康保険の対象となります。健康保険を利用した場合、自己負担額が高額になったら、高額療養費制度を利用することにより、自己負担を抑えることができます。 

 

出産費用は、入院する病院や、病室の種類などによっても金額が変わってきますので、平均以上に費用がかかる場合もありますし、里帰り出産を考えている場合は、交通費や出産する病院への紹介状などの費用も必要となります。

 

その他、妊娠が確定すると、通常定期的に妊婦健診を受けることになります。厚生労働省の示すスケジュールでは、14回程度の健診が推奨されています。費用は、受診する病院や行う必要のある検査によって変わりますが、1回あたり数千円から2万円程度になります。

 

出産育児一時金は42万円もらえる

 

出産費はかなりの高額になりますが、費用負担を減らす制度もあります。それが、加入している健康保険から支払われる出産育児一時金です。

 

子ども1人につき42万円(産科医療補償制度に加入していない医療機関などで出産した場合は40.4万円)が支給されます。双子の場合は、2人分が支給されます。

 

出産費用が50万円だった場合、出産育児一時金の42万円が支給されれば、自己負担は8万円なので、出産費の大部分をまかなうことが可能です。なお、出産費用が42万円未満の場合でも満額支給されます。

 

出産育児一時金は直接医療機関への支払いへ充てることができる

 

出産育児一時金で自己負担をかなり抑えることができますが、まとまった金額を医療機関等に支払った後の支給では、当初の負担がかなり大きくなってしまいます。

 

そこで、出産育児一時金を出産した医療機関等に直接支払うことができる直接支払制度があります。出産費用が支給額を超える場合は、超えた金額を医療機関へ支払い、支給額未満の場合は、差額を受け取ることができます。

 

この制度を利用する場合は、あらかじめ出産を予定している医療機関等に手続きについて確認しておきましょう。

 

妊婦健診費は自治体の補助制度がある

 

妊婦健診費も健康保険が利用できず全額自己負担であるため、合計するとかなりの負担になります。

しかし、この妊婦健診費用は、自治体の補助を受けることができます。妊娠届をお住いの自治体に提出することによって、妊婦健診を公費の補助で受けることができる補助券が交付されます。利用できる補助額は自治体によって違いますが、8万円から10万円程度の補助を受けることができます。

 

出産費用は医療費控除の対象になる

 

健康保険の対象ではない出産費用ですが、医療費控除の対象になります。

医療費控除は、多額の医療費の負担があった場合、支払った金額の一定額の所得控除を受けて支払う税金の負担を軽減する制度です。

 

妊娠・出産でかかった費用のうち、医療費控除の対象となるのは次のとおりです。

 

・分娩費

・妊婦健診費

・産前産後の入院費

・入院中の食事代

・赤ちゃんの入院費

・通院や入退院にかかる交通費

・緊急時のタクシー代 など



医療費控除の対象にならない費用

 

・妊娠検査薬

・健康維持のためのサプリメントやドリンク代

・里帰り出産で帰省した際の交通費

・車通院時のガソリン代 

・入院の際購入した身の回り品の費用

・入院中の差額ベッド代

・おむつ代やミルク代

・予防接種費用 など

 

健康保険から支給される出産育児一時金は、医療費を補填する金額となりますので、医療費を計算する際は支給額を差し引く必要がありますので注意してください。

 

医療費控除を受けるためには、確定申告が必要です。確定申告をするときに慌てないように、支払った領収書の保管やかかった交通費を日々記録しておくとよいでしょう。

 

事前に出産にかかるお金やもらえるお金を確認することにより、少しでも安心して出産に臨めるようにしましょう。

人生の三大資金を知ろう(教育資金)

子どもが独立するまでには、食事や衣服など生活に必要な養育費、学校の授業料、塾や習い事代などがかかります。

 

家庭の教育方針によって変わってきますが、子どもひとりにつき、養育費は年間平均で約63万円、教育費を合わせると、大学卒業までに2,000万円から3,000万円かかるといわれています。

 

教育資金の特徴は、子どもの成長に合わせて、必要となる時期と金額が予測しやすいものの、支出の時期をずらすことができないというところにあります。そのため、必要額を把握した上で、他の支出に優先して早くからの計画的な準備が重要になります。



それでは具体的に、ひとりの子どもが、幼稚園に入園してから高校を卒業するまでに、どれくらいの学習費がかかるのでしょうか。

学習費を参考にする場合、文部科学省が実施した学習費の調査結果が参考になります。



幼稚園 (3歳から5歳まで)

公立 65万円 私立 158万円

 

小学校 (6歳から11歳まで)

公立 193万円 私立 959万円

 

中学校 (12歳から14歳まで)

公立 146万円 私立 422万円

 

高校 (15歳から17歳まで)

公立 137万円 私立 290万円

 

出所 文部科学省 「平成30年子供の学習費調査」

 

すべて公立の場合541万円、すべて私立の場合1,830万円が学習費として必要となり、その差は1,300万円ほどになります。



大学費用については、入学金が必要となるため、初年度の費用負担が大きくなります。



大学初年度の学習費



国立大 合計817,800円

(内訳)

入学料 282,000円

授業料 535,800円

施設設備費 徴収される場合あり

 

私立文系大学 合計1,166,922円

(内訳)

入学料   229,997円

授業料   785,581円

施設設備費 151,344円

 

私立理系大学 合計1,544,963円

(内訳)

入学料     254,309円

授業料   1,105,616円

施設設備費   185,038円

 

出所 文部科学省令による標準額

   文武科学省 「平成30年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」

   私立大学昼間部の平均額



上記は、大学初年度の金額ですから、授業料3年分を加味すると、大学の学習費を見積もることができます。ただし、医学部や薬学部、芸術学部などに進学する場合は、さらに必要額が増えることになります。

 

教育方針や子どもの進路希望を加味して、子どもが社会人になるまでに、どの程度の学習費が必要になるのか、あらかじめ見積もっておきましょう。

そして、早いうちから、コツコツと教育資金を準備していきましょう。

マイホーム購入資金の援助をお得に受ける方法

マイホームを購入する際、親御さんから援助を受けることができる方もいると思います。そうしたときにぜひ利用して欲しい制度が、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の特例制度です。通常、親御さんからマイホーム取得のために援助されるお金は贈与税の対象になりますが、一定の金額までは非課税で援助を受けることができます。

 

親御さんからの援助は贈与税の対象

 

贈与税とは、個人から財産をもらったときにかかる税金です。1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額が110万円を超える場合には、贈与税の申告をしなければなりません(暦年課税制度)。

 

例えば、自分の父親からマイホーム取得のために500万円の援助を受けた場合は、48.5万円の贈与税を納めることになります。自分の父親(直系尊属)からの贈与税の計算には、特例税率が適用されます。

 

500万円ー基礎控除110万円=390万円

 

390万円✕特例税率15%ー控除額10万円=48.5万円

 

夫の父親から同様の援助を受けた場合、夫の父親は直系尊属ではないため、一般税率が適用され、贈与税は53万円になります。

 

500万円ー基礎控除110万円

 

390万円✕一般税率20%ー控除額25万円=53万円

 

マイホーム購入のために援助してもらった大切な資金。できれば税金を払うことなく、全額をマイホーム購入に充てたいですよね。直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の特例制度を利用すれば、一定の条件を満たした場合、最大1,500万円までの贈与について非課税となります。

 

非課税となる贈与額は、消費税の適用がされるかどうか、住宅の性能によって変わります。

令和3年4月1日から令和3年3月31日までにマイホームの新築等に係る契約をした場合の非課税限度額は次のとおりです。

 

1 消費税等の税率10%が適用されるマイホームの新築等

 省エネ住宅等 1,200万円(1,500万円)

 上記以外      700万円(1,000万円)

 

2 上記以外の場合

 省エネ住宅等 800万円(1,000万円)

 上記以外   300万円(500万円)

 

( )内は令和3年税制改正の内容を踏まえた限度額になります。

 

この制度は、贈与税の暦年課税制度とも併用することが可能なので、最大1,610万円までの贈与について非課税とすることができます。

 

非課税制度を利用するための要件

 

節税効果の高い制度ですが、利用するためには一定の要件を満たす必要があります。

 

特例を受けるための主な要件は、次のとおりです。

 

・贈与を受けたときに、贈与者の直系卑属(子や孫)であること

・贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上であること

・贈与を受けた年の年分の所得税に係る合計所得金額が2,000万円であること

・贈与を受けた年の翌年3月15日までにマイホーム購入のための贈与を受けた金額を全額充てて家屋の新築等をすること

・贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住または居住することが確実であると見込まれること

・家屋の登記簿上の床面積が50㎡以上240㎡以下であること

 

なお、令和3年税制改正において、贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円以下である場合に限り、床面積要件の下限が40㎡以上に引き下げられます。

 

非課税の特例の適用を受けるための手続き

 

この特例の適用を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に行っての書類を添付して税務署に申告する必要があります。この申告は、納付税額がない場合でも行わなければなりませんので、注意が必要です。

最大50万円もお得!すまい給付金について

マイホームの購入に関するお得な制度では、住宅ローン控除があげられますが、もうひとつお得な制度があります。それが今回ご紹介する、すまい給付金です。マイホーム購入には多くの支出を伴うため、購入資金を補填できる制度はとても大事です。内容をよく知っておきましょう。

 

すまい給付金とは

 

すまい給付金は、消費税率引上げによる、マイホーム取得者の負担を緩和するために創られた制度です。住宅ローン控除も、マイホーム取得の負担を緩和する制度ですが、住宅ローン控除の場合、支払っている所得税等の税金を控除することによって負担の緩和を図るため、収入が少ない世帯では、税金の支払いも少なく、緩和の効果も少なくなってしまいます。また、住宅ローンを利用しないでマイホームを取得した人は、住宅ローン控除をまったく利用することができません。

 

消費税増税に伴い、住宅ローン控除の拡充がなされましたが、上記のように住宅ローン控除の恩恵を十分に受けることができない人もいます。

 

こうした人たちの消費税増税によるマイホーム購入の負担を軽減するために、すまい給付金が創設されました。

 

すまい給付金の支給額

 

すまい給付金は、収入によって給付額が異なります。

 

年収の目安

450万円以下        50万円

450万円超525万円以下  40万円

525万円超600万円以下  30万円

600万円超675万円以下  20万円

675万円超775万円以下  10万円

(出典:国土交通省の運営するサイト「すまい給付金」より)

 

上記は、夫婦(妻の収入はなし)および中学生以下以下の子ども2人のモデル世帯が、住宅ローンを利用して、マイホームを取得する場合の夫の収入額の目安です。

扶養親族の数やお住まいの地域などにより異なります。すまい給付金のホームページで給付額のシュミレーションが可能です。

 

支給条件

 

すまい給付金の支給を受けるためには、消費税10%の適用がある住宅を購入したこと、床面積が50㎡以上であること、第三者機関の検査を受け、一定以上の品質の住宅であることが確認できることが必要です。

 

なお、床面積については、注文住宅の場合は2020年10月1日から2021年9月30日まで、分譲住宅等の場合は、2020年12月1日から2021年11月30日までに契約が締結されている場合は、40㎡以上に緩和されます。

 

すまい給付金の申請方法

 

申請には、すまい給付金事務局指定の給付申請書のほかに、住民票の写し、建物の登記事項証明書、個人住民税の課税証明書、不動産売買契約書などの確認書類が必要です。

 

給付申請書は、すまい給付金制度のホームページから入手可能です。

 

申請期限は住宅の引き渡しを受けてから1年3ヶ月以内です。

なお、住宅事業者等が申請手続きを代行することも可能になっています。



マイホーム購入の際は、すまい給付金の支給が受けられるか購入する業者にしっかり確認しることを忘れないようにしましょう。

お得な住宅ローン控除、マイホームを購入したら忘れずに!

マイホームを購入したら必ず利用したい制度に住宅ローン控除があります。

 

住宅ローン控除は、毎年の所得税等から上限40万円の税額控除を受けることができる制度です。以前は控除期間10年でしたが、控除期間の特例措置により、消費税10%で取得して、2019年10月1日から2020年12月31日までに入居した場合、13年間に延長されています。

 

とってもお得な住宅ローン控除、制度についてしっかり理解しておきましょう。

 

住宅ローン控除の基本

 

住宅ローン控除(正式名称:住宅借入等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを購入した人で、一定の要件を満たしている場合に、住宅ローンの年末残高の一定の割合に相当する金額(上限40万円)を、毎年の所得税から控除または住民税から減額する制度です。

 

住宅ローン控除は、支払う税金が少なくなる税額控除という制度であるため、支払う税金以上は控除されない点に注意です。

 

税額控除の計算方法

 

控除される税額は、次の算式で計算されます。

 

1年目から10年目まで

住宅ローンの年末残高✕1%=控除額(上限40万円)

 

11年目から13年目までは以下の計算結果のうち、少ないほうの金額

 

1 建物価格(上限4,000万円)✕2%✕1/3

 

2 住宅ローンの年末残高✕1%✕1/2



例えば、住宅ローンの年末残高が3,000万円であれば、控除額は30万円です。

所得税を35万円支払っていれば、控除額30万円が丸々所得税から控除されます。

 

所得税の支払いが30万円未満の場合は、翌年の住民税が減額されます。

ただし、住民税からの減額は、136,500円が上限になります。

 

よって、毎年の控除額は、「上限40万円」「住宅ローンの年末残高の1%」「所得税

+住民税(上限136,500円)」のうち、最も少ない金額になります。



適用を受けるための要件

 

住宅ローン控除を受けるための主な要件は次のとおりです。

 

1 マイホームを取得した日から6ヶ月以内に居住して、控除を受ける年の年末まで住んでいること

 

2 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること

 

3 マイホームの床面積が50㎡以上であること

 

4 住宅ローンの返済期間が10年以上であること

 

5 居住した年やその前2年・後3年の計6年間に居住用財産を譲渡した場合の特例を受けていないこと



住宅ローン控除を受けるためには、現に居住していることが要件となります。そのため、転勤などで居住しなくなると、居住していない間は控除を受けることができなくなるので、転勤の可能性がある場合は気をつけましょう。なお、戻ってきて居住を再開した場合は残りの年数分の控除を受けることができます。



マイホームの床面積に関する要件は、登記簿に載っている面積のことをいいます。物件の広告などに載っている広さとは異なることがありますので注意してください。



10年以上の住宅ローンの借入であればどこからの借入でも適用されるわけではありません。原則、金融機関等からの借入に限られ、親族などからの借入金は対象外になります。また、勤務先からの借入のうち、0.2%未満の利率で借り入れた場合は適用対象外です。



住宅ローン控除を受けるための手続き

 

住宅ローン控除を受けるための手続きは、最初の年と2年目以降では異なります。

 

控除を受ける最初の年は、自分で確定申告をする必要があります。

 

確定申告書に、登記事項証明書、不動産売買契約書、ローン残高証明書など必要な書類を添付して、税務署に提出します。提出後2週間ほどすると、指定した銀行口座に税務署から還付金が振り込まれます。

 

2年目以降については、会社で年末調整をすることによって、住宅ローン控除をうけることができます。

 

年末調整の対象にならない会社員の方や自営業の方は、2年目以降も確定申告の必要があります。



住宅ローン控除の延長と見直し

 

令和3年度の税制改正によって、2021年12月までだった住宅ローン控除適用期間が、一定の要件のもと、2022年12月まで延長されることが明らかにされました。

 

延長可能な住宅の要件は、住宅ローン控除の適用要件を満たしていること、2021年1月1日から2022年12月31日までの間に住み始めること、注文住宅の場合は2020年10月1日から2021年9月30日まで、分譲住宅等の場合は、2020年12月1日から2021年11月30日までに契約が締結されていることとされています。

 

また、控除期間13年分の措置の延長分については、所得制限を設けたうえで、床面積要件を50㎡以上から40㎡以上に緩和されます。

40㎡以上で住宅ローン控除を受けることができるのは、合計所得金額1,000万円以下であることが条件になります。



長期間にわたって減税の恩恵を受けることができる住宅ローン控除を利用して、賢くマイホームを手に入れましょう。

住宅ローンについて知っておこう(住宅ローンの借入先)

住宅ローンをどこで借りるかはとても重要です。借入先によって、金利や選べる支払方法が違ったり、保証料や繰り上げ返済にかかる手数料がかからない場合もあります。

 

マイホーム購入時に不動産会社から提携ローンを紹介されることもあると思います。提携ローンは審査がスムーズであったり、金利の優遇があったりする場合がありますが、借り入れる金融機関によって、支払総額に数百万円の違いが出る可能性もあります。

 

そのため、少しでも有利で自分に合う住宅ローンを選ぶためにも、借入先についての基礎的な知識を押さえておきましょう。



住宅ローンは大きく分けて2種類



住宅ローンは、住宅金融支援機構などが行う公的ローンと銀行などの民間金融機関が行う民間ローンの2つに分けられます。

 

住宅金融支援機構は、2007年4月に住宅金融公庫を引き継いだ独立行政法人で、民間金融機関と提携したフラット35の取り扱いが主要業務になっています。

 

公的ローンには、勤務先で財形貯蓄をしている人が利用できる財形住宅融資もあります。

 

住宅ローンを借りる際は、フラット35、財形住宅融資、民間ローンから選ぶことになります。それぞれの特徴をみてみましょう。



フラット35の特徴

 

・全期間固定金利型、金利は取引金融機関によって異なる

・借入額100万円以上8,000万円以内 住宅購入価額の100%まで

・返済期間最長35年

・保証人、保証料不要

・繰上返済手数料無料

団体信用生命保険は任意加入  

 

フラット35で扱う金利タイプは固定金利のみのため、固定金利での借入を考えている方は検討の余地があります。

 

また、繰上返済をする際の手数料が無料である点もポイントです。インターネットを利用した手続きをする場合、10万円以上から返済可能です。

 

団体信用生命保険への加入が任意である点もポイントです。団体信用生命保険は、住宅ローンの支払い中に死亡等で支払いができなくなった場合、生命保険金で住宅ローンの残高が完済される保険です。民間ローンでは原則、加入が融資条件であるため、保険に加入できない方、他の生命保険等でリスク対策をしたい方には大きなメリットになります。

 

他に、省エネルギー性や耐久性などに優れた住宅を取得する場合に、フラット35の適用金利を一定期間引き下げる制度(フラット35S)などもあります。

 

なお、フラット35を利用するためには、住宅金融支援機構が定めた技術基準をクリアした物件であることや、床面積の定めなど、一定の条件があります。



財形住宅融資の特徴

 

・財形貯蓄をしている人しか利用できない

・5年ごとに金利が見直される5年固定金利型、上限下限の設定なし

・限度額は、物件価格の90%以内で、財形貯蓄残高の10倍以内(最高4,000万円)まで

・返済期間最長35年

・適用金利は申し込み時点のものが適用される

・当初5年間0.2%の金利引下げの特例措置がある

・他のローンと併用可能

 

財形住宅融資は、財形貯蓄を1年以上続け、借入申込日前2年以内に財形貯蓄の預入れを行い、かつ、申込における貯蓄残高が50万円以上あるなどの条件を満たした人が利用できる融資です。

 

財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類があり、いずれかを利用している必要があります。

なお、この貯蓄はお勤めの会社に財形貯蓄制度がないと利用することができません。

 

特徴的なのが、適用金利は申し込み時点ではなく、融資実行時点の金利となるのが一般的であるところ、財形住宅融資の場合は、申し込み時点の金利が適用される点です。申し込み時の金利となるため、融資実行時までに金利が上がってしまうリスクを避けることができます。

 

また、中小企業にお勤めの方や子育て世帯には、当初5年間0.2%の金利引下げの特例措置が設けられています。

 

注意したい点は、金利の見直しが5年ごとにある点とその見直し金利の上限が設定されていない点です。2021年4月現在では年0.7%前後ですが、5年後に金利が急上昇した場合、利息の支払いが想定以上に増加することとなります。

 

財形住宅融資を利用する場合、短期間での借入、もしくは少額の借入をおすすめします。

他の住宅ローンとの併用も可能なので、フラット35と併用して、金利上昇リスクに対応しつつ、金利低下のメリットを受けるという使いかたもできます。



民間ローンの特徴

 

・さまざまな金利タイプの選択が可能

・信用保証会社の保証が必要

団体信用生命保険への加入が必要

 

銀行などの民間金融機関が独自に扱っている住宅ローンで、融資条件は金融機関ごとに異なります。公的ローンに比べると物件に対する制限が少なく、申込者本人の就業状況や収入状況などが重視される傾向にあります。

 

金利タイプは変動金利、固定金利、固定金利選択型から選ぶことができるため、変動金利を考えている方は、銀行等からの借入を検討することになります。

 

原則として民間ローンの場合は、団体信用生命保険への加入が融資条件でであるため、保険に加入できない場合は、融資が受けられないのが一般的です。



それぞれの特徴を理解して、最適な住宅ローンを選択しよう

 

住宅ローンといっても、借入先によって、様々な違いがありますし、メリット・デメリットもあります。住宅ローンの支払いは長期に渡ります。借入先を選ぶ際は、自分の選びたい金利タイプや支払方法があるのか、適用金利はより有利なものか、手数料や保証料はどの程度かかるのかなど、しっかりと確認して納得したうえで選ぶようにしましょう。

住宅ローンについて知っておこう(2つの返済方法)

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。

支払い方法によって、毎月の返済負担額や総返済額に違いがありますので、2つの返済方法の特徴を良く理解して、自分たちのライフプランに合った支払い方法を選択しましょう。

 

元利均等返済

 

元利均等返済は、元金と利息をあわせた返済額が毎月一定になる返済方法です。

返済額が一定のため、返済計画が立てやすい点が特徴です。返済当初は支払の割合が元金よりも利息のほうが多いですが、返済が進むにつれて、毎月の返済額に占める元金の割合が増えていきます。



元金均等返済

 

元金均等返済は、返済額に占める元金の割合が一定になる返済方法です。返済当初は月々の返済額が多いため返済負担が大きいものの、返済が進むにしたがって、月々の返済額が着実に減っていくのが特徴です。

元金均等返済については、取り扱いがない金融機関もあるため注意してください。

 

どちらを選ぶべきか

 

2つの返済方法のうち、どちらを選ぶべきでしょうか。それぞれのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

 

元利均等返済

 

メリット

・毎回の返済額が一定のため、返済計画が立てやすい

・元金均等返済と比べて、返済開始当初の返済額が少ない

 

デメリット

・借入条件が同じである元金均等返済と比べて、総返済額が多くなる

 

元金均等返済

 

メリット

・毎回の返済額が、返済が進むにつれて少なくなる

・借入条件が同じである元利均等返済と比べて、総返済額が少なくなる

 

デメリット

・返済開始当初の返済額が多くなり、毎回の返済負担が大きい

・借入の審査の際、必要な収入が高くなるため、借入可能額が少なくなることがある

 

元利均等返済のほうが、元金均等返済よりも返済の管理がしやすいものの、毎回の支払いに占める元金返済の金額が、元金均等返済よりも少なくなるため、利息の支払いが増え、結果的に総返済額が増えてしまいます。総返済額を少なくするという点では、元金均等返済のほうがお得になります。

 

支払い方法による返済額の比較

 

前提条件 借入元金 3,000万円 返済期間35年 金利1.5%(固定)

 

元利均等返済の場合

毎回の返済額 91,855円(最終回のみ91,762円)

総返済額 38,579,100円

うち利息分 8,579,100円

 

元金均等返済の場合

初回の返済額 108,927円

16年目 91,338円

最終回 71,757円

総返済額 37,893,237円

うち利息分 7,893,237円

 

同じ条件のもとで比較すると、元金均等返済のほうが、利息685,863円分少なくなります。

また、元金均等返済の16年目を迎えると、元利均等返済の返済額と同程度となり、以降の毎回の支払額が減少していきます。

 

元金均等返済を選択した場合の支払総額抑制効果は、利率が高いほど効果を発揮しますが、その分返済初期の毎回の支払額が増加する点に注意が必要です。



どちらを選ぶかは今後のライフプランとの兼ね合いで決めよう

 

2種類の支払方法の比較から、次のような特徴がわかります。

・当初の支払額は元金均等返済のほうが多い

・返済期間が進むと、ある時点から、元金均等返済のほうが毎回の支払額が少なくなる

・総返済額は元金均等返済のほうが少なくなる

 

トータルの返済額が少ない元金均等返済を選択しようと思うかもしれませんが、元金均等返済は、元利均等返済よりも毎回の返済が多くなりがちです。月々の返済が負担になるため、その分貯蓄がしづらい時期になるでしょう。毎月の支払額が元利均等返済と同程度になるのも数十年先のことになります。10年以内くらいの近い将来に子どもの教育費のピークを迎えて支出が多くなりそうな方や、転職や独立を考えていて、一時的に収入が減少しそうな方には、あまり向いていない支払い方法です。

 

一方で、子どもが幼く、教育費のピークが15年くらい先であるような家庭であれば、子どもの教育費がかかる頃には、住宅ローンの返済が進み、毎月の返済の負担も減少して、バランスのよい家計になっていると考えられます。

 

支払金額の損得も大事ですが、もっとも重要なのは、家計に無理の生じない返済方法を選択することです。共働き世帯であれば、毎月多くの返済が可能かもしれませんが、子どもが生まれる可能性や、妻の育児による収入減少等もあり得ます。

 

住宅ローンの支払方法は、今後のライフプランとよく照らし合わせて、自分たちに合ったものを選択するようにしましょう。